心から溢れてくるものを大事に

ヒマラヤ8000m級の山々を単独で登っていたという
登山家の戸高雅史さんに会ってきた。

若かりし頃山に魅せられ、
取り付かれたようにヒマラヤへ通う。
最終的には自分の登りたい場所へ
行きたい方法で登りたいと単独行・無酸素で高所に通うようになる。
エベレストに臨んだ1回目、
後350mのところで無念のリタイヤ

翌年再挑戦するも
身体の調子が悪く、ボロボロ泣きながら断念を決める。

その時、戸高さんは
何かのサインを感じたという。


そして、その後数年かけてサインを心で受け止め、
登山家の道を外れていく。

諦めたわけではなく、
それまで興味があった自然学校に心を奪われていくことになるのだ。



現在、素晴らしい感性溢れる言葉をたくさんの子供たちに伝えたくて、
自然学校をしながら富士山の見える静かな自然の中で、
二人の娘と明るい奥様と毎日を充実させながら過ごしている。



戸高さんは言う。
「ヒマラヤ登山で求めていたことを
すぐそばで感じられることに気づいたからもうヒマラヤに行かなくてもいいんだよ。
今でも安定しているように見えて揺れるよ。
だけど、幸せにも家族がいて原点に戻れるんだ。」
と。



世界の厳しい山に単独で無酸素で
挑戦していた世界的クライマーとは思えないような
おっとりした口調と柔らかい物腰で静かに話をしてくれた。
決して自分を強く主張することをせず、
わたしの話をゆっくり聞いてくれ、真剣に向き合ってくれた。

”やわらかい”


真剣な眼差しの向こうに
果てしない広さを感じた。


「今を生きればいい。
感じるままやればいい。」

いくつかの大切な言葉をもらった。


二人のお嬢さんも人懐っこく、
自由がままに感じて生きているのが溢れていた。




わたしが単独行でエベレストを目指しているわけでも
世界的登山家になろうと思っているわけでもない。


ただ日常を過ごしていると
いつの間にか思考が狭くなってしまい、
小っちゃなことでアタフタしてしまうことがある。
大事なものが見えなくなって悩んでしまったりする。

そんな時、新しい風を身体に吹き込んで
思いっきり深呼吸したくなるんだ。


人と話す、
旅に出る、
環境を変える、


迷ったときは気持ちをリセットさせて、
自分を原点に戻せるようにしたいと思っている。


”心から溢れてくるものを一番大切にしたい”




感性はいつでもあるものじゃない、
感じる力が衰えないように
柔軟な心で軽やかにいたい
2009/10/23(Fri) 21:13:34 | 日記

Profile

image
hiroko
トレイルランナー

New Entries

Comment

Categories

Archives(778)

Link

Search

Free

ピーチパッショントレイル